「お金2.0」の要約をまとめてほしい。できればお得に読む方法も知りたい。
こんなお悩みにお答えします。
本書は、「お金や経済とはなんなのか?」、その正体に迫る内容になっています。
また「自分が本当にやりたいことは何か?」という人生の本質的なテーマと向き合うきっかけとなる本でもあります。
「価値」という概念が、インターネットが普及する前と比べて、どのように変化しているのかがハッキリしていくと思います。
著者は、早稲田大学在学中に株式会社メタップス設立し、代表取締役に就任したのち、決済サービスや、時間を売買するサービス「タイムバンク」など、様々な事業を手がける佐藤航陽さん。
タイトル | お金2.0 新しい経済のルールと生き方 |
著者 | 佐藤航陽 |
出版社 | 幻冬舎 |
発行年 | 2017年11月30日 |
書籍価格 | 本体1500円+税(kindle unlimitedで無料) |
この記事で、本書の要点をまとめていきます。
5分ほどで読める記事になっているので、本を読むのが苦手な方は、この記事の内容をご参考ください。
現在、本書はkindle unlimitedの読み放題プランの対象となっているため、30日間の無料トライアルを利用すれば、タダでお得に読むことができます。
『お金2.0』の要約まとめ【5分で分かる】
要約①経済システムを構成する5つの要素
経済システムとは、生産活動が自己発展的に回っていく仕組みのことです。
よくできた企業やサービスは、個人に依存するのではなく、この”仕組み”がしっかり成り立っています。
例えば、フェイスブックの成功も、マーク・ザッカーバーグが頑張って人を呼び続けたのではなく、人が人を呼ぶ仕組みが成り立っていたからこそです。
経済システムは、以下の5つの要素によって成り立っています。
- インセンティブ→報酬が明確であること
- リアルタイム→時間によって変化すること
- 不確実性→運と実力の両方の要素があること
- ヒエラルキー→秩序(階層)の可視化
- コミュニケーション→参加者が交流する場がある
少し分かりにくいですが、私たちが使っているサービス、また、結果を出している大企業は、これらの要素がしっかり反映されています。
グーグルやアップルなど、世界的大企業は、いずれも、働く人たちに
①高い水準での金銭的報酬、社会的報酬を与え、
②③激しく変化を繰り返し
④数字や役職などの秩序を可視化し
⑤明確な理念をメンバーに浸透させる
ということに多大な労力を割いています。
新しいサービスを考える場合にも、これらの要素が必須、というわけですね。
経済と脳には深い関係がある
ではなぜ、経済システムは、前述したような仕組みになっているのでしょうか。
答えは、私たちの脳内の「報酬系」という神経回路にあるといいます。
私たちの脳は、欲望が満たされた時に、報酬系という神経回路が刺激されて、ドーパミンという快楽物質を分泌します。
この「報酬系」は生理的欲望(食欲、睡眠欲、性欲)はもちろん、社会的欲望(褒められる、愛される)が満たされた時にも、快楽物質を分泌します。
この「報酬系」が、私たちの行動を起こす動機づけの要因となります。
つまり、人は快楽物質というご褒美を求めて、何かに打ち込むんです。
要約②中央集権管理から分散管理への移行
既存の経済や社会は、「分散化」とは真逆の「中央集権化」によって秩序を保ってきました。
中央集権とは、中心に情報や権力を持っている管理者が存在する体制のことです。
私たちが使っているお金(円、ドルなど)や組織には、管理者が存在しています。
しかしインターネットの普及により、オンライン状態で、人と情報が”直接”かつ”常に”繋がっている状態が実現しています。
そのため、中央に管理者を介在させておく必要性はなくなり、使用者同士が相互監視し合う(分散している)ことで成立するシステムが増えています。
分散化の流れの一部として現れた、具体的な経済システムは大きく次の3つがあります。
- シェアリングエコノミー…UBER、Airbnb
- トークンエコノミー…仮想通貨、ブロックチェーン
- 評価経済…YouTuber、インフルエンサー
これらの分散経済は、インターネットの普及により「距離」と「時間」の制約がなくなり、中枢で情報を管理するということに価値が薄くなっているが故に、実現している経済です。
これからの成功モデル”自律分散”
インターネットやブロックチェーンに、管理者はいません。
しかし、問題が起きれば世界中の人々が、頭を捻りながらアイデアを出していい方向に持っていくよう工夫していきます。
このように、中枢で情報を管理する人がおらず、相互作用によって機能する仕組みが次世代のモデルとして成功する可能性が高いそうです。
筆者の佐藤航陽さんは、この仕組みを「自律分散」と呼んでいます。
仮想通貨に前向きな投資家が多いのは、ブロックチェーンという技術に自律分散の要素があるからだと思います。
要約③資本主義から価値主義へ
本書では、価値を以下の3つに定義しています。
- 有用性としての価値
→実生活で役立つか?お金になるか?という視点 - 内面的な価値
→個人の内面をポジティブにするもの(愛情、共感、興奮) - 社会的な価値
→NPO、慈善活動などの社会全体の持続性を高めるもの
インターネットが普及する前の資本主義社会では、①有用性の価値しか、価値として認識していませんでした。
直接的にお金に繋がらない、現実世界で利用できないものは、価値があるという認識にはならなかったのです。
有用性重視の資本主義の中では、個人がどう思うか(②内面的な価値)は関係ありませんし、利益を生まない活動(③社会的な価値)はコストでしかありません。
資本主義は、お金こそが全て!みたいな世界か。。
しかしインターネットの普及により、②や③の、直接的にお金にならないことにも価値がある、ということが可視化され始めました。
「お金よりもファンが減るのが嫌」というYouTuberがいるように、YouTuberにとっては、お金よりも、応援してくれるファンに価値を感じます。
今まで、お金(資本)は、価値を媒介する唯一の手段でした。
が、インターネットが普及したことにより、価値をあらゆる場所に保存できるようになったことで、お金と価値の関係は薄くなってきているんです。
これを、資本主義から価値主義に変化している、と佐藤さんは表現されています。
『お金2.0』の書評レビュー
書評①「お金が全てではない」
インターネットにより、“これまで曖昧だったけど、誰もが価値があると感じていたこと”が可視化されるようになりました。
そのため、価値はお金だけではなく、あらゆる媒体で保存できるようになっています。
「お金が全てではない」と、よく耳にします。
この言葉、言わんとしていることは分かるけど、具体的には何なの?と少しモヤモヤしていました。
しかし、本書を通して、
今まで曖昧だった価値が可視化されたため、価値はお金だけに留まらなくなってきた
ということが、なんとなく分かった気がします。
書評②儲けることではなく、情熱を傾けられるものを
日本のような先進国では、物も飽和し、必要最低限の生活ができる人が増えてきました。
そのため、物欲も低下してきているため、生存欲求(衣食住)よりも社会的欲求(=娯楽・精神的な豊かさ)が重要視されるようになってきています。
そんな世の中で、どんな人が成功しやすいのか。
筆者である佐藤さんは、
好きなことに熱中している人
が、強いといいます。
YouTubeやインスタグラムなどのメディアで人気な方々が良い例ですよね。
(最初は儲けたいと思って始めた人もいるかもしれませんが、)多くの人から支持されている人は、その人自身が楽しそうに活動しており、ファンはその人からエネルギーをもらいます。
これからは、「儲けること」ではなく「情熱を傾けられること」を見つけることが大切になっていくのではないでしょうか。
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というわけで、今回は『お金2.0』の要約・書評をまとめました。
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