FP2級の資格を独学で取りたいんだけど、勉強時間ってどれくらい必要?実際に独学で合格した人の話を聞きたい!おすすめの教材とか勉強法とかも分かるといいな〜
こんなお悩みに、FP2級に独学で合格した筆者がお答えします!
- 理系大卒の技術系サラリーマン
- FP2級、簿記2級を独学で取得
「本業が忙しくて通信講座を受けている時間がない」「なるべくお金をかけたくない」などの理由から、独学でFP2級資格の合格を目指される方も多いのではないでしょうか。
一般的に、FP2級の必要勉強時間は、およそ150〜300時間と言われています。平日2時間、休日5時間確保できるとしても、1.75〜3.5ヶ月の期間が必要です。
僕もなんとか独学で合格に至りましたが、勉強時間はおよそ2.5ヶ月ほどでした。(詳細は後述しています)
資格を取るために有料講座を受けるとなると、数万円ものコストがかかってしまいます。逆に独学であれば、かかる費用はテキスト代のみ(¥4,000円程度)で済みます。
独学での資格取得を目指されている方は、ぜひ参考にしてみてください!
FP2級の概要まとめ。出題形式や合格率など
FP試験の概要を以下にまとめます。
運営機関 | 日本FP協会、きんざい(金財) |
実施時期 | 1月、5月、9月(FP3級資格保有者のみ受験可能) |
出題範囲 | 「ライフプランニングと資金計画」「リスクマネジメント」「金融資産運用」「タックスプランニング」「不動産」「相続・事業継承」 |
出題形式 | 学科・実技 |
合格基準 | (学科・実技ともに)6割以上 |
合格率 | 5割ちょっと |
異なるのは難易度と受験資格くらいで、概要に関して言えば、2級も3級もほぼ同じです。また、3級は申し込めば誰でも受験可能ですが、2級は3級合格者でなければ受験することができません。
順に詳しく解説していきます。
運営機関は2機関。どっちを選んでもOK
FP3級・2級ともに、試験を運営している機関は、「日本FP協会」と「きんざい(金財)」の2機関です。
どちらで受験しても、同じ資格であることに変わりないので、好きな方を選択しましょう。
ちなみに僕は3級と同様、2級も”日本FP協会“で受験しました!
実施時期は年3回
FP3級・2級ともに、試験は毎年1月、5月、9月の計3回実施されます。(FP1級技能士試験は9月の年1回のみ)
試験の申し込みは、試験月の約2ヶ月前から可能です。申し込みができる期間は1ヶ月弱しかありませんので、受験を希望される方は忘れずに申し込みましょう。
出題範囲は3級同様。より深い知識が必要
FP2級の試験範囲は3級同様、6つの分野から出題されます。
- ライフプランニングと資金計画
- リスクマネジメント
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- 不動産
- 相続・事業継承
同じ分野といえど、当然その内容は、より深堀りされたものとなっています。
細かな数字をどれだけ覚えられるかの勝負です。笑
試験は学科と実技。合格ラインは6割
試験形式は学科と実技の2種類があります。これについても3級同様ですね。
ただ、問題数と出題形式が若干異なります。以下の表で3級と比較してみます。
問題数 | 時間 | 合格ライン | ||
3級 | 学科 | 60問(○✖️30問、3択30問) | 90分 | 60%以上 |
実技 | 20問 | 60分 | 60%以上 | |
2級 | 学科 | 60問(4択60問) | 120分 | 60%以上 |
実技 | 40問 | 90分 | 60%以上 |
3級の学科が○×問題と3択問題だったのに対し、2級の学科は全問4択問題となります。
3級に比べて、問題文を読む時間が圧倒的に多くなるので、過去問は時間配分を気をつけながら解いて、問題に慣れておきましょう。
また実技は、問題数が20問(3級)→40問(2級)にグレードアップしています。3級に比べて計算問題も多くなり、より実技感が増すイメージです。
学科も実技も合格ラインは6割。これについては3級と同様です。
合格率は5割ちょっと。学科の方が難易度高め
FP2級試験(日本FP協会)の過去5年間の合格率は、以下の通りです。
学科 | 実技 | ||
2022年 | 9月 | 42.16% | 56.55% |
5月 | 49.20% | 62.11% | |
1月 | 41.51% | 56.33% | |
2021年 | 9月 | 50.56% | 60.26% |
5月 | 55.61% | 66.67% | |
1月 | 44.62% | 71.01% | |
2020年 | 9月 | 49.19% | 57.37% |
5月 | – | – | |
1月 | 41.86% | 62.61% | |
2019年 | 9月 | 43.42% | 62.63% |
5月 | 40.17% | 62.65% | |
1月 | 48.26% | 50.31% | |
2018年 | 9月 | 39.47% | 50.52% |
5月 | 42.93% | 51.68% | |
1月 | 45.63% | 57.45% |
試験によって多少前後しますが、おおよそ
学科の合格率:40%〜50%強
実技の合格率:50%〜65%
となっており、実技よりも学科の方が合格が難しい傾向がありそうですね。
実際に試験を受けた感触としても、学科の方が難しい印象を受けました!
筆者がFP2級に独学で合格した方法を詳しく解説
ここからは、独学で合格に至るまでの過程を包み隠さずお伝えします!
以下の項目に分けて解説しますね。
- 学科・実技試験の点数公開
- 試験までに費やした勉強時間
- 試験日までの勉強方法・スケジュールなど
学科・実技試験の点数公開
僕が2022年5月に受けた試験の結果は、以下の通りです。
- 学科:44点/60点(≒73%)
- 実技:84点/100点(=84%)
学科が73%、実技が84%で、どちらも合格ラインの60%をなんとか超えることができました…!
学科試験に関しては、結果通知書に分野別での得点が記載されていたのでついでに公開。
得点44点/配点60点
-ライフプランニングと資金管理:9点/10点
-リスク管理:5点/10点
-金融資産運用:7点/10点
-タックスプランニング:6点/10点
-不動産:10点/10点
-相続・事業継承:7点/10点
“リスク管理”の分野は半分しか取れてませんでしたが、得意の不動産でなんとか持ち堪えた感じです。笑
では具体的にどのような勉強を、どれくらいしたのか、詳しく解説していきます!
試験日までに費やした勉強時間
冒頭にもお伝えしましたが、一般的に、FP2級の必要勉強時間は150〜300時間と言われています。
平日2時間、休日5時間確保できるとしても、1.75〜3.5ヶ月の期間が必要です。平日1時間、休日3時間だと3.2〜6.4ヶ月。
僕の場合、勉強時間はおよそ2.5ヶ月ほどでした!総勉強時間は、約220時間ほどです。
平日は仕事で遅くなることもあるので、全然時間が取れない日もありましたが、
- 平日:1〜2.5時間
- 休日:5〜7時間
このくらいの勉強時間を確保して、ひたすらテキストを解きつづけました。
2級の試験範囲には3級の内容も含まれる
2級の試験は、3級で学んだ内容も試験範囲に含まれます。そのため、3級の学習内容が抜けていると、それを思い出すだけで時間がかかってしまいます。
僕自身、2級の勉強を始めたときには3級の内容をすっかり忘れていたので、かなりの時間をロスしました。。
3級の知識が頭から抜けていないうちに、できるだけ早く2級の勉強を始めておきましょう!
試験日までのスケジュールと勉強方法
学科実技問わず、とにかくアウトプットを意識して勉強していました。
インプット3割、アウトプット7割くらいの感覚です。
分からない問題は分かるようになるまで、問題集は3周ほど解きました。
もう少し具体的に解説していきますね!
スケジュールについて
僕の場合、以下のようなスケジュールで勉強していました。よければご参考ください^^
- 1〜14日目 ①教科書を読みながらセクション毎の小問を解く
- 15〜21日目 ②教科書の小問をヒントなしで解いてみる
- 22〜46日目 ③問題集の学科問題を2周する
- 47〜61日目 ④問題集の実技問題を2周する
- 63〜68日目 ⑤学科・実技の間違えた問題をもう1周
- 69〜70日目 ⑥総合問題を解く&復習
- 70〜75日目 ⑦間違えたことのある問題をもう1周&ノートをとる
①②【1〜21日目】最初の3週間は問題集は使わなくてもOKだと思います。教科書を読み込んで、とにかく全体像を把握することに専念しましょう。
③【22〜46日目】いよいよ問題集を使っていきますが、まずは学科問題を解きまくります。僕の感覚では、実技よりも学科の方が、より細かい知識を求められるので、ここに時間をたっぷり使います。学科は全ての問題が文章の選択肢となっているので解説を読むのに一苦労ですが、ここは気合いで乗り切りましょう。
正直、1周目はめちゃめちゃ時間かかりますw
④【47〜61日目】学科を2周したら実技の問題を解きます。この段階では、ある程度の知識が備わっている状態なので、解説もすんなり入ってくると思います。
⑤⑥【63〜70日目】間違えた問題、苦手分野の問題をもう1周解いて、総合問題にチャレンジしてみましょう。
⑦【70〜75日目】ラストスパートです!苦手な問題は徹底的に潰しましょう。不安なところはテスト前に見返せるようにノートにまとめておくのがおすすめです。
問題を解く際の注意点
前述していますが、個人的には、実技よりも学科の方が難しいと思います。
そのため学科問題を解くのに時間を使った方がいいと考えていますが、その際に意識してもらいたいことがあります。
それは、「学科問題の正解以外の3つの選択肢がなぜ違うのか、その根拠を言えるレベルまで解説を読み込む」ということです。
これを意識できれば知識が網羅的に身につくので、わざわざ実技試験に向けて、特別なにか対策をする必要がなくなるんです。
時間はかかりますが、1つ1つの選択肢を徹底的に潰していきましょう。
学習方法に関するQ&A
①教科書は順番通りに進めていった方がいいの?
前述している通り、「ライフプランニング」〜「相続・事業継承」まで計6分野ありますが、どの分野から学習を始めてもOKです。
自分の好きな分野、手のつけやすそうな分野から学習していきましょう。
②おすすめのテキストは?
教科書の使いやすさについては、僕自身、何冊も読んだわけではないのでどれが1番かは分かりません。すみません。。笑
以下のリンクから、おすすめの教科書一覧の記事に飛べるので、興味のある方は参考にしてみてください。
>> FP2級におすすめのテキスト・参考書・過去問題集6選【2023年】
ちなみに僕が使っていたテキストは、3級のときにもお世話になった「みんなが欲しかったシリーズ」で勉強していました!
このテキストです↓
難しそうな内容も、初心者にも分かるように噛み砕いた表現で解説してくれているので非常に読みやすいです。
このシリーズの教科書と問題集の2冊だけで、試験対策はバッチリです。
僕もテキストはこの2冊しか持っていません!
テキスト選びにお悩みの方はぜひご検討ください〜